サザエさんは終わるべきか。
世界最長の御長寿番組のサザエさんが転換期を迎えている。
東芝の提供が2018年3月末に終了するそうだ。
そうした中で、サザエさんの示す家族像に難色を示し、サザエさんの終了を希望する人もいるらしい。
確かに、家父長制や封建的な家族像はアニメの中で重要な役割を持っている。
おフネさんとサザエさんは専業主婦で働かない。それに対し、男性陣はサラリーマンとして働き、家においても家長として家族から尊敬の的である。
さて、確かに現代の家族構成とは全くも違う。
核家族化が進み、サザエさんのように2世代が一緒に住むことも少なくなった。
女性の社会進出もまだ途上ではあるが進みつつある。
そうした中でサザエさんは美化された昔の家族像を示している。
そうした美化した家族像は暗に家族の理想像、もしくは性別に基づく、役割の存在を我々に印象付けてきた。
そうした観点から休日のゴールデンタイムという家族向けの視聴時間にサザエさんを放映するということが問題となったのである。
個人的な意見としては今後も放送を続けて欲しいと思っている。
サザエさんを見ると和むからである。
悪役や性根腐ったようなキャラクターが出るアニメが多い中で、
良いキャラクターしか出ないアニメはあまりなく、サザエさんののんびりした雰囲気は
あまりないと思う。
ではサザエさんはどうあるべきか。
サザエさんは古典として存在するべきだと思う。
時代劇を古典として、もしくは朝ドラを古典として見るように、サザエさんも昭和を映し出す古典としてみればよいと思う。
古典だからそうしたジェンダー問題は存在するものだし、現代とは関係ない。
サザエさんを現代の番組と混同するからそうした問題が浮上してくるのである。
だから、サザエさんは古くあるべきだし、そうした番組内容であるべきだ。
変に現代化をする、例えば、おフネさんが和装から洋装に変えるなど、は逆にサザエさんを問題の渦中に引きずりこもうとしているようなものである。
重要な点は古典として現代とは明確に切り離さなければいけないことである。
でないと視聴者に誤解されてしまう。